産後

【完全母乳と混合栄養はどっちがいい?】メリット・デメリットを先輩ママの体験談で解説 助産師監修

  • #助産師

更新日 2025/08/28

こんにちは!助産師のユイです。これまでに新生児訪問や乳幼児健診、そして子育て支援センターなどで赤ちゃんの成長についてたくさんの相談を受けてきました。このブログでは、最新の研究を元にパパ・ママの心配や疑問に答えます!

今回のテーマは「母乳・ミルクの混合と完全母乳のメリット・デメリット」です。
母乳、どうしようかな…?と迷っている方は少なくありません。メリット・デメリットを知って、「我が家のやり方」のヒントにしましょう!

完全母乳のメリット10選&デメリット10選


母乳には多くのメリットがありますが、良いことばかりではなく大変なこともあります。
ここでは、完全母乳のメリットとデメリットを紹介します。

完全母乳のメリット10選

完全母乳のメリットを紹介します。

①赤ちゃんの免疫力を高める

母乳にはお母さんからの抗体が含まれており、赤ちゃんを感染症から守ります。例えば、お母さんが風邪をひいたときにはその風邪に対する抗体を母乳を通して受け取ることができます。

②消化吸収にやさしい

母乳は赤ちゃんの消化器官の発達状況に合わせて成分が変化します。下痢や便秘を起こしにくく、腸内環境を整えます

生まれて数日の母乳を「初乳」と呼びますが、その後は「移行乳」「成乳」と母乳の成分は変化し続けます。

③アレルギーのリスクを軽減する可能性

母乳育児がアトピーや喘息などのアレルギー疾患の発症リスクを下げる傾向があるという研究があります。

④乳児突然死症候群(SIDS)のリスクを下げる

SIDS(乳幼児突然死症候群)は、1歳未満の赤ちゃんが原因不明で突然死亡する病気です。母乳育児は、SIDS(乳幼児突然死症候群)のリスクを減らすことができるとされています。

⑤赤ちゃんの味覚が育ちやすい

母乳の味は母親の食事によって変化します。赤ちゃんがさまざまな味を経験しやすく、離乳食への移行がスムーズになることが期待できます。

⑥産後の子宮回復を促進する

直接授乳をすることで、産後すぐの子宮を収縮させる「オキシトシン」というホルモンが多く分泌されます。
母乳を飲ませることで子宮が収縮し、産後の出血を抑え早期の回復が期待できます

⑦経済的負担が少ない

母乳なら、ミルク代や哺乳瓶・消毒用品などが不要で、経済的な負担を抑えることができます。

⑧すぐに授乳できて便利

母乳はいつでも適温で、準備不要。夜間でもすぐに授乳でき、外出時には哺乳瓶やお湯などの荷物を持たずに済みます。

⑨将来的な健康にも良い影響

母乳育児を続けることで、将来的に乳がん・卵巣がん・骨粗しょう症のリスクが低下するといわれています。

⑩母親のホルモン分泌による心の安定

授乳時に分泌されるホルモンである「オキシトシン」は、ストレスホルモンの分泌を抑え、リラックスでき、育児への安心感や幸福感を高めてくれます。

完全母乳のデメリット10選

完全母乳のデメリットを紹介します。

①母親の身体的負担が大きい

頻回授乳や夜間授乳により、睡眠不足や疲労が蓄積しやすくなります。
母乳はお母さんの体内の栄養を使って母乳を作ることになるため、身体的な負担は少なくありません。

②授乳が母親に限定される

完全母乳であると母親以外が授乳できないため、外出や休息を取りづらくなります。また、赤ちゃんの周囲の大人も「泣きやませることができないから」と育児に消極的になることもあります。

③食事や薬に気を使う必要がある

母乳を通じて赤ちゃんに影響を与える可能性があるため、カフェインやアルコール、薬などに慎重になる必要があります。
※授乳中でも使えるお薬はたくさんあります。以下の記事で解説しているので参考にしてください。
【母乳育児】つまずく原因は思い込み?知っておきたい7つの誤解 後編:ケア・体調不良・生活 助産師監修

④母乳の出に不安を感じることがある

赤ちゃんが飲んでいる量がわからないため、ミルクで育てているお母さんよりも「本当に足りているのか」不安になることが多いです。

⑤授乳トラブルが起こることがある

乳首の痛みや詰まり、乳腺炎など、トラブルが生じることがあります。
母乳のトラブルについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
【乳腺炎って?】症状や対処方法、先輩ママたちの疑問に答えます! 助産師監修
【白斑・乳首の傷】原因や症状、対処方法、先輩ママたちの疑問に答えます! 助産師監修

⑥授乳の時間が拘束される

赤ちゃんが小さいうちは、母乳は特に消化が良いため授乳間隔が短くなりがちです。頻繁な授乳で、一日のかなりの時間を使うことになります。

⑦栄養の偏りが母乳に影響する

栄養状態が母乳の質や量に影響することがあり、食事内容や水分摂取などにある程度注意しなければならない場合があります。

⑧授乳に慣れるまでに時間がかかる

赤ちゃんの吸いつきや母乳の分泌量など、うまくいくまでに時間がかかることがあります。

また、赤ちゃんは成長に合わせて飲む量や回数などがどんどん変化するため、一度うまくいくようになっても状況が変わり、授乳の方法やタイミングを見直し、調整を繰り返す必要があります。

⑨外出先で授乳できる場所が必要

外出先で授乳できる場所を見つけづらいことがあります。特に初めての場所などへの外出では、授乳室などをあらかじめ確認しておくと安心です。

⑩母親の心の負担が大きくなることがある

「母乳じゃなきゃ」と自分を追い込んでしまうことがあります。「ミルクでも大丈夫」という周囲の言葉も受け入れにくくなり、精神的に辛くなることがあります。
体や気持ちがつらいときにはお母さん自身や家族で抱え込まず、保健センターや産婦人科の母乳外来、助産院などの機関にも相談しましょう。

産後の気持ちの落ち込みについては以下の記事で詳しく説明しています。ぜひ参考にしてください。
【産後うつとは?】症状やマタニティーブルーとの違い、予防方法を解説! 助産師監修

混合栄養(母乳とミルク)のメリット10選&デメリット10選


母乳とミルクの混合栄養にも多くのメリット・デメリットがあります。

混合栄養のメリット10選

まずは、混合栄養のメリットを紹介します。

①母親の負担軽減

赤ちゃんが飲んでいる量がわかりやすいので精神的な負担が少なくてすむかもしれません。
また、お母さんが摂取した栄養の多く自分自身の回復のために使うことができるため、身体的な負担も少なくなります。

②誰でも授乳できる

家族やパートナーも授乳に参加しやすくなります。

③赤ちゃんの栄養不足リスク軽減

ミルクの量を簡単に調節できるので、栄養不足のリスクが少なくなります。

④赤ちゃんの体重増加をサポート

母乳だけでは体重増加が心配なときに、ミルクの量を増やすことで調整がしやすくなります。

⑤外出や夜間の対応が楽に

外出時や夜間の授乳を他の家族に任せることができ、お母さんの自由度が上がりやすいです。

⑥災害などで急に母乳が出なくなったときにも安心

災害など、ストレスが大きい状況で母乳が出にくくなった場合でも、ミルクを飲むことができれば一安心です。
特に災害で停電や断水となったときに、液体ミルクと専用乳首があれば、水やお湯を確保できなくてもミルクを飲ませることができ、哺乳瓶の洗浄や消毒についても悩まずに済みます。

⑦赤ちゃんの味覚の多様化

ミルクを使うことで母乳とは異なる味を経験でき、将来的な離乳食への移行がスムーズになることが期待できます。

⑧母乳だけでは補いきれない栄養素をミルクで補える

母乳は鉄分やビタミンDなどの栄養が不足しがちですが、ミルクを足すことでそれらの栄養を補えます。

⑨お母さんが体調不良等のときに授乳を気にせずにすむ

体調不良で授乳が大変なときでも、お母さん以外の人がミルクをあげることができるので安心です。

⑩育児スタイルの多様化に対応

忙しい時間はミルクで対応するなど、ライフスタイルや状況に合わせて授乳方法を選ぶことができます。

混合栄養のデメリット10選

混合栄養のデメリットを紹介します。

①母乳の分泌量が減る可能性

ミルクを飲ませることで母乳を与える回数が減り、母乳の分泌が減少するかもしれません。

②赤ちゃんの乳頭混乱

乳首の形状や飲み方の違いから、母乳の吸いつきが難しくなることがあります。
母乳はミルクよりも大きく口をあけ、強い力で吸う必要があるため、赤ちゃんがミルクを好むようになるケースも少なくありません。

③授乳リズムが乱れやすい

母乳とミルクで飲むペースや量が異なるため、赤ちゃんの授乳リズムが安定しにくいことがあります。

④免疫効果が薄れる可能性

母乳の免疫成分が減ることで、赤ちゃんの免疫サポートが弱くなる可能性があります。

⑤消化器官への負担増加

ミルクは母乳に比べ消化に時間がかかるため、赤ちゃんの胃腸への負担が大きくなる可能性があります。

⑥コストがかかる

ミルクは購入費用が継続的にかかるため、お金がかかります。

⑦準備や衛生管理の手間

ミルクの調乳や哺乳瓶の洗浄・消毒などの手間が増えます。

⑧授乳時間が長くなる場合がある

母乳とミルクの両方を飲む場合、時間がかかります。

⑨赤ちゃんの好みや拒否反応

ミルクの味や温度に慣れず、拒否したり飲みムラが出たりすることがあります。

⑩母親の心理的負担

母乳のメリットを大きく考えすぎてしまうと、完全母乳でないことに罪悪感や不安を感じてしまう場合があります。

完母にした?混合にした??先輩ママたちの体験談


完母にするか混合栄養にするか、完全にミルクにするか…みんな迷いながら決めています。
一方で、どちらに決めてもなかなか思うようにいかないことも珍しくありません。
ここでは、先輩ママたちの授乳に関する体験談を紹介します。

なんとなく完母にしたけれど、想像以上に大変だった体験談

私は母乳の分泌が良いようで、産院で「おっぱいだけでいけるね」と言われてなんとなく完母にしました。
ミルク代もかからなくていいかなと思ったけど、私の場合は分泌が良すぎて何度か乳腺炎になって、結構大変でした。ミルクを足すと胸が張って痛くなるので混合にもできず…

妊娠中は「完母にしようか混合にしようか」と考えていたこともあったけど、体質的に選べない場合もあるんだなぁと思いました。

預けられるようにと混合にしたけれど、赤ちゃんがミルク拒否をするようになった体験談

私は、実家に赤ちゃんを預けたり、夫に任せたりしたかったので「絶対に混合!」と思っていました。3か月に入ったくらいまでは母乳もミルクも飲んでくれていたのですが、3か月半くらいになると、ミルクを嫌がる感じに…。

産院の母乳外来で相談したら、2~4か月くらいでミルクか母乳のどちらかしか飲まなくなる赤ちゃんは結構いると言われました。

結局、赤ちゃんを預けて私が外出しているときでもミルクを拒否するようになってしまって、仕方なく完母に。なんとか母乳だけでもやっていける量は分泌していたので良かったです。

絶対に完母にしたかったけれど赤ちゃんが上手に吸い付けなかった体験談

私は、妊娠中から絶対に完母!と決めていました。でも、いざ出産してみると、赤ちゃんがおっぱいに吸い付けない…。
病院の助産師さんもいろいろと手を尽くしてくれましたがうまくいかず、搾乳して哺乳瓶であげているうちに哺乳瓶で飲むのが好きになってしまったようです。

退院後もしばらく搾乳を続けましたが、搾乳して哺乳瓶であげて、足りない分はミルクを足して…と続けるのはかなり大変で、「初乳はしっかりあげたから十分!」と自分を納得させて1か月健診が終わったら完全にミルクにしました。

おっぱいに吸い付けない赤ちゃんがいるなんて思いもしなかったけど、助産師さんによると珍しくはないようです。
もっと母乳をあげたい気持ちもありましたが、完全ミルクにしたことで余裕ができ、赤ちゃんと向き合う時間が増えたので結果的には良かったのだと今は思います。

寝る前だけミルクの混合だったけれど段々と母乳が減ってしまった体験談

私は、母乳の量は十分だったけど、赤ちゃんが夜寝る前だけはミルクにした方がよく寝られるのでは?と思って、寝る前の1回だけミルクをあげていました。

実際、赤ちゃんはよく寝てくれて、4か月くらいから夜間授乳がかなり減りました。

ただ、夜間授乳が激減したことで、いつのまにか母乳の分泌量がかなり減ってしまっていたようです。おっぱいが足りないのか、赤ちゃんが飲みながらイライラしているようなので母乳外来に相談に行ったら、夜に授乳をした方が母乳がよく出るようになると言われました。

赤ちゃんの体重増加もイマイチになっていたので、このまま夜間授乳なしで母乳がさらに減っていくようなら、日中にミルクを足すことも考えた方が良いと言われてしまいました。

どうしようか迷ったのですが、赤ちゃんの体重も心配だったので日中もミルクを足すことにしました。母乳は赤ちゃんがどのくらい飲めたかわからないけれど、日中もミルクを足すことである程度量がわかって安心できました。

赤ちゃんに合わせてミルクもあげていた体験談

私は、母乳でもミルクでもどちらでもいいかなと妊娠中から考えていました。
産んだ病院では、授乳時間になるとまずはおっぱいをあげて、その直後にミルクをあげるよう指導されていたので、退院後も同じように続けていました。

1か月健診を過ぎたあたりから、おっぱいの後のミルクをそんなに欲しがらなくなってきたので、基本的には母乳をあげることにしました。でも、夕方になると体が疲れてくるせいかあまりおっぱいが出ていない気がして、ミルクを足す感じで混合を続けていました。

赤ちゃんが大きくなってくるにつれてたくさん飲みたがるのでミルクの量が増えていきましたが、1歳すぎて断乳するまで母乳をあげることができました。
特に最後の1か月くらいはあまり出ていなかったと思いますが、そのころには離乳食もよく食べていたし、赤ちゃんはおっぱいを通して甘えられれば満足そうにしていたので量はそんなに気になりませんでした。

まとめ

授乳のやり方はさまざまで、親子の数だけあるかもしれません。
そして、「こういうふうにやりたい!」という大人の希望だけでなく、「赤ちゃん側の希望」もあることを忘れてはいけません。

もしかしたら思っていた通りにはいかないかもしれないけれど、試行錯誤したりときには専門家に相談しながら、「我が家のやり方」を探していけるといいですね。

ラッキーインダストリーズについて

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