子どもは日々成長していくもの。日常的な仕草やあそび方を観察してみると、その子の発達や、どんなサポートをしてあげたらよいかが見えてきます。今回は、保育士歴約10年・6才と3才の子育て中のアヤが0〜2才頃の成長についてお伝えしますね。
一生のなかで一番の成長期である0才。安全に気をつけて見守って
首すわり:まわりをキョロキョロ見回せるように。あえて練習はしなくてOK
首すわりとは、赤ちゃんが自分で頭を動かせるようになること。その前段階として、仰向けで正面を向くようになる・自分で首を少し動かして左右を見回す・両手を持ってゆっくり引き起こすと頭が少しついてくる、といった姿が出てきます。あえて練習する必要はありませんが、タミータイム(大人が見守るなかで腹ばい姿勢で遊ぶ時間)を取り入れるのもよいでしょう。短時間から始めて、赤ちゃんの様子を見ながら行ってくださいね。なお、首がしっかり座るまでは、長時間の縦抱きは注意です。抱っこひもを使うときは、首すわり前から使用OKと記載がある商品を使ってください。
おすわり:大人が座らせるより、その前の動きで力を蓄えて
6~7ヶ月ごろになると腰の力がついてきて、支えると短時間おすわりできる子が出てきます。おすわりだと視線が高くなり、見える範囲が広くなることで機嫌がよくなるかもしれません。とはいえ、こちらもあえておすわりの時間を取る必要はないと思います。我が家は子どもが自分でできるようになるまで待ったため、わりとゆっくりでした。大人が『座らせる』ことで発達を先取らず、その前にできる動きをたくさんさせてあげてみてください。具体的には、うつ伏せ・寝返り・ズリバイなど。筋力をしっかりつけておくことで、安定したおすわりにつながりますよ。
コップ飲み:ストローは補助的に活用。まずはコップの練習を
離乳食がスタートしたころ、日中の水分補給を考える人も多いかもしれません。まずはストローから?と思うかもしれませんが、発達面から考えるとまずコップから練習するのがおすすめです。ストローは吸う動きなため、コップ飲みを覚えるより先にクセがついてしまうと吸い食べにつながる可能性も。あくまで外出時などの補助的なものとして活用し、スプーンや底の浅い器でコップ飲みの練習を進めるといいですよ。おちょこや、ペットボトルキャップを使うのもひとつの手です。
人・物との関わりや移動が増え、外の世界とつながる1才
手と目の協応:積み木やぽっとん落としなど、単純な繰り返しが楽しい
積み木を積んだり物を穴に入れたりといったあそびが楽しめるのは、手と目を協応させた細かい動きができるようになってきた証。保育園では、ぽっとん落としと呼ばれるおもちゃが人気です。物を出し入れするなど、単純な動きを繰り返し楽しめるといいですね。積み上げる積み木の個数が増えたり、カップに砂を入れてひっくり返して型抜きあそびをしたりと、できることもどんどん増えていきます。
おさんぽ:靴を履いて歩くのは意外に難しい。成長に合わせて外の世界を楽しもう
1才頃は、つかまり立ち・伝い歩き・あんよ…と移動方法の変化も目覚ましい時期です。個人差が大きく焦ってしまうこともあるかもしれませんが、おすわりと同じく大人が補助して先取りしすぎないようにしましょう。大人が支えて次の動きをさせるより、今できることをたっぷり楽しむことが次への力につながります。また、靴を履いて歩くのはなかなか難しいもの。あんよが安定するまでは、芝生の上ではいはいしたり靴下で歩いたりするのもよいでしょう。安定してきたら、斜面や段差をのぼる・でこぼこ道を歩くなども楽しいですね。歩き始めた頃は疲れて「だっこ」となることも多いため、乗せおろしがしやすいヒップシートを使うと便利です。
思いがいっぱい溢れる2才。自分で!の気持ちを大切に
おしゃべり:個人差はかなり大きい。そのときの子どもの言葉に耳を傾けよう
大きくなるにつれておしゃべりも増えていきます。とはいえ、こちらも個人差が大きいもの。しっかり聞いて言葉を溜め込んでいて、ある日突然しゃべり始める子もいます。指差しをはじめとする子どもの訴えを受け止め、代弁することで言葉を伝えていってあげるといいでしょう。簡単なジェスチャーを加えることで、よりわかりやすくスムーズなやり取りにつなげられることも。「かして、だね〜」「パパに、ちょーだいって一緒に言ってみようか」というように、一緒に人との関わり方を体験していくのもいいですね。
着替え:「自分で!」ができる環境を整え、自信・やる気アップ
立ったり歩いたりが安定してきたころ、「自分で!」とズボンを脱いだり履いたりしようとする姿が出てくるかもしれません。保護者さんが忙しいときはなかなか大変ですが、余裕があるときは「自分で脱ぎたい」「好きな服を選びたい」といった要求に応えてあげられるといいですね。ズボン・Tシャツ・靴下などを数枚ずつ入れた引き出しを準備するのもおすすめ。そこから自分で選んで着替えることで、「自分でできた!」という自信・やる気につながります。
何気ない仕草が成長サイン!注目してより楽しい毎日を
日々何気なく目にしている仕草も、発達に注目してみるといろんな発見があります。なんでこのあそびが好きなのかな?今どんな力を育んでいるのかな?と意識してみると、子どもとの生活がより楽しくなるかもしれませんよ。
監修:ラッキーインダストリーズ
ラッキーインダストリーズは創立1934年の日本で一番歴史ある抱っこひもメーカーです。長い歴史の中、多くの子育てをサポートしてきました。私たちの想いである「AMAZING LIFE WITH BABY」を元に、多岐にわたる社会貢献活動を実践しています。本コラムでの情報発信を通して豊かで実り有る子育てのサポートにつながれば幸いです。
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