こんにちは!
助産師のユイです。
これまでに新生児訪問や乳幼児健診、そして子育て支援センターなどでたくさんの相談を受けてきました。
このブログでは、最新の研究を元にパパ・ママの心配や疑問に答えます!
今回のテーマは「沐浴のやり方」です。
赤ちゃんをちゃんと洗ってあげたいけど、上手にできるか不安…という方も少なくありません。この記事では、準備から沐浴の手順、よくある疑問をまとめました。
沐浴の手順では、できるだけラクに洗うためのコツも紹介しています。
ぜひ参考にしてください。
1.沐浴の準備
まずは沐浴前の体調チェックと、沐浴に必要なものを確認しましょう。
もくじ
- 1 (1)赤ちゃんの体調チェック
- 2 (2)準備
- 3 (1)ベビーバスと桶にお湯を張る
- 4 (2)赤ちゃんの服を脱がす
- 5 (3)沐浴
- 6 (4)体を拭く
- 7 (5)スキンケア
- 8 (6)服を着せる
- 9 (7)綿棒で耳・鼻をケア
- 10 Q1 さいしょから大人と入浴してはダメ?いつから一緒に入浴できる?
- 11 Q2 いつまで沐浴でいいの?
- 12 Q3 毎日沐浴しないとダメ?1日に何回も沐浴していい?
- 13 Q4 みんなどこで沐浴している?
- 14 Q5 沐浴におすすめの時間帯やタイミングは?
- 15 Q6 石鹸?沐浴剤??なにで洗ってあげるのが正解?
- 16 Q7 赤ちゃんの頭皮にこびりついたウロコのようなものは沐浴で取る?
- 17 Q8 沐浴のときに私が焦ってしまうせいか赤ちゃんが泣いてしまうのはどうしたらいい?
(1)赤ちゃんの体調チェック
沐浴をするときは、赤ちゃんの体調が良いことが大切です。
以下の点をチェックしましょう。
・下痢をしていない
・いつもより吐き戻しが多いときは注意
・赤ちゃんが元気で飲みが良い
※首が座っていない時期の発熱(37.5度以上)や、元気がないときにはすぐに受診しましょう。
(2)準備
赤ちゃんの体調がバッチリなら沐浴の準備を始めます。
できれば、赤ちゃんの服を脱がせる場所と、沐浴をする場所、服を着せる場所が近いと一連の流れが楽に行えます。
準備するものは以下の通りです。
寒い時期は沐浴をする場所をよく温めてから始めましょう。
2.沐浴のやり方
ここでは沐浴のやり方を、簡単に行うコツも含めて説明します。
(1)ベビーバスと桶にお湯を張る
お湯は38度程度が目安です。準備の段階で温度計をベビーバスに入れておくとスムーズです。桶のお湯は、湯上りにちょうどよくなるようやや高めに用意します。
寒い季節はすぐに温度が下がってしまうので、40度程度を目安にお湯を張ると赤ちゃんを入れるころにはちょうど良い温度になっているでしょう。
沐浴剤を使う場合は入れ忘れないようにしましょう。
(2)赤ちゃんの服を脱がす
まずは皮膚トラブルなどが無いか、裸の状態で全身をチェックしましょう。
裸になると不安になって泣く子もいます。すぐに沐浴布をかけてあげましょう。
スペースに余裕があれば、ベビーバスのそばで脱がせてあげると移動距離が少なくて済みます。また、裸で移動するときは、赤ちゃんの体を抱っこしている人にしっかりとくっつけてあげると安心するかもしれません。
(3)沐浴
お湯に浸かっている時間は5~6分程度になるようにしましょう。
長すぎると赤ちゃんが疲れてしまいます。
①赤ちゃんをお湯に入れる
足から順番に、ゆっくりと入れてあげましょう。
②顔を洗う
片手で赤ちゃんの首回り(頭の下の方~肩甲骨のあたりまで)を支え、もう片方の手は赤ちゃんから離してガーゼを持ちます。昔は赤ちゃんの耳を塞ぐように言われていましたが、直接シャワーをかけるなどしなければ耳を塞ぐ必要はありません。つい力が入って耳を強く塞いでしまうと鼓膜に負担がかかってしまうので注意しましょう。
桶のお湯にガーゼをひたして軽く絞り、優しく目とその周りを拭いてから、ガーゼの面を変えて顔全体も拭きます。
沐浴の工程を少しでも減らしたい場合は、服を脱がす前に先に顔を洗ってあげても良いでしょう。
③頭を洗う
片手で引き続き赤ちゃんを支えながら、もう一方の手で濡れたガーゼを赤ちゃんの頭に撫でつけ、よく濡らします。
石鹸などをよく泡立てて頭を洗い、ベビーバスのお湯を使って頭を濡らしたときと同様に泡を流します。
襟足や耳の後ろを洗い残さないように注意しましょう。
沐浴剤を使っている場合には、石鹸などは不要で、沐浴剤入りのお湯でよく流してあげるだけでOKです。沐浴が慣れないうちなどできるだけ簡単・安全に沐浴をしたいときには、沐浴剤を検討してみてはいかがでしょう?
④体を洗う
まずは赤ちゃんの前面を石鹸等で洗います。たっぷりの泡で手を使って優しく洗います。
上(首)から下(足)に向かって順に洗っていくと洗い忘れがありません。
特にくびれている部分(首、足の付け根、ひざの裏、指の間など)は汚れが溜まりやすいので奥まで指を入れて洗います。
赤ちゃんは手を「グー」にしていることも多いですが、手の甲を撫でてあげたり、赤ちゃんの小指側から大人の指を入れると「グー」が緩みやすく洗いやすいので試してみてください。
赤ちゃんの背中を洗うときには、うつ伏せにするように習っている方が多いでしょう。心配であれば無理にうつ伏せにせず、仰向けのまま洗ってあげても大丈夫です。
洗う人が不安になると赤ちゃんも不安になるので、安心して洗える方法で沐浴するのが一番です。
⑤お尻を洗う
お尻のシワやひだに汚れが溜まりやすいので、優しくていねいに洗いましょう。
女の子はお股のひだの中に白いベタベタしたものがこびりついているかもしれませんが、少しずつ自然になくなっていくので無理に洗いとる必要はありません。また、女の子のお尻は前から後ろに向かって洗います。
男の子は皮膚のシワの間などを、ていねいに広げて洗い流しましょう。
⑥上がり湯をかける
最後に、桶に用意しておいた上がり湯をかけます。
シャワーでも良いですが、びっくりしてしまうこともあるので少な目の水量でかけてあげましょう。
足からかけ始めてあげると安心です。
(4)体を拭く
あらかじめ広げておいたバスタオルの上に赤ちゃんを寝かせ、バスタオルでくるんで水分を吸わせます。赤ちゃんの皮膚はとても薄いので、ゴシゴシこすらないように注意しましょう。
また、ベビーバスから移動するときに、つい赤ちゃんを揺らして水を切ろうとしがちですが、赤ちゃんがびっくりしてしまうので気をつけましょう。
(5)スキンケア
体の水分を拭ったら、肌が乾燥する前に全身を保湿します。
保湿はアトピー性皮膚炎の予防効果があることが科学的に証明されています。また、保湿剤は乾燥が気になる部分だけでなく、「全身に」「たっぷりと」塗ることがポイントです。
また、お臍の消毒も忘れずにしましょう。
(6)服を着せる
保湿剤をたっぷり塗ったらバスタオルをどけて、オムツをつけ、洋服を着せます。
(7)綿棒で耳・鼻をケア
表面の水分を拭う程度で十分です。赤ちゃんが嫌がって動くと危険なので注意してください。綿棒の代わりにガーゼを使っても良いでしょう。
耳も鼻も奥まできれいにする必要はありません。奥が気になる場合には耳鼻科でケアしてもらいましょう。
3.みんなの疑問に答えます!沐浴Q&A
ここでは、沐浴に関するよくある疑問に答えます。
Q1 さいしょから大人と入浴してはダメ?いつから一緒に入浴できる?
新生児はお腹の中でお母さんから免疫をもらって生まれてきているとは言え、大人ほどの免疫力はありません。また、万が一感染症にかかると重症化しやすいです。
大人と一緒に入浴することで、大人が保有している菌や浴槽に残っていた菌に赤ちゃんが感染する可能性があるため、1か月健診で許可を得てから大人と一緒に入るようにしましょう。
Q2 いつまで沐浴でいいの?
ワンオペなどの場合、大人と一緒に入浴するよりも沐浴の方が安心と感じる方もいらっしゃいます。ベビーバスだと手狭で洗いづらいと感じるまでは、沐浴を続けても大丈夫です。ただ、冬場は寒いかもしれませんので、沐浴する部屋などを温かくするなどの注意は必要でしょう。
また、大人が複数いるときに一緒に入浴する練習をしてみるのもおすすめです。
Q3 毎日沐浴しないとダメ?1日に何回も沐浴していい?
赤ちゃんは新陳代謝が活発なので、入浴は毎日行うことが基本です。とは言っても、どうしても沐浴の時間をとるのが難しい日や、疲れや体調不良などもあると思います。そんな日はホットタオルなどで全身を優しく拭いたり、お尻など気になる部分だけぬるま湯に浸すのもおすすめです。
また、沐浴は赤ちゃんにとってとても疲れるので、1日1回が基本ですが、おしっこやうんちで体が汚れたときは、お尻だけ桶に張ったお湯で流してあげても良いでしょう。
Q4 みんなどこで沐浴している?
沐浴をしている場所は、キッチン、リビング、浴室が多いようです。
キッチンでは、ダイニングテーブル上で行う方やシンクをベビーバス代わりに使う方も。
ダイニングテーブルやシンクを使えれば、洋服の脱ぎ着もできて、高さもあるので腰も痛めにくいのでキッチンはおすすめです。
Q5 沐浴におすすめの時間帯やタイミングは?
赤ちゃんがお腹いっぱいのとき、逆にお腹がすいているときは避けた方が良いでしょう。
基本的には、毎日同じ時間帯に沐浴をすることで生活リズムがつきやすいと言われています。沐浴で体温が上がるとその後自然に体温が下がっていく流れで入眠しやすくなるので、おすすめの時間帯は就寝の1時間程度前です。
一方で、さまざまな都合もあると思います。たとえば、寒い時期なら温かい時間帯の方が良いでしょう。忙しい午後よりも、時間に余裕のある午前中の方が落ち着いて沐浴できるかもしれません。
絶対にこの時間でなければ!ということはありませんので、ご自身の都合や赤ちゃんの様子に合わせて決めても大丈夫です。
Q6 石鹸?沐浴剤??なにで洗ってあげるのが正解?
赤ちゃんのお肌の状況は季節や月齢によっても変化が大きいので、そのときの状況に合わせて肌に合うものを使ってあげることが一番です。
たとえばお肌の乾燥が強いと感じる時には、皮脂を洗い取りすぎない沐浴剤が良いかもしれません。一方で、皮脂の分泌が多いと感じるときは泡でしっかり洗ってあげる方が良いでしょう。
どちらにしても沐浴後のスキンケアは忘れないようにしましょう。
Q7 赤ちゃんの頭皮にこびりついたウロコのようなものは沐浴で取る?
赤ちゃんの頭に白~黄色のウロコ状(かさぶた状)のものがびっしりついていることがあります。また、それらが剥がれて不潔に見えることもあります。これは「乳児脂漏性(しろうせい)湿疹」と言い、生後1~2か月ごろの赤ちゃんによく見られるものです。
生後1~2か月の赤ちゃんは皮脂の分泌が非常に多く、頭も例外ではありません。そこにホコリなどが混ざって固まり、ウロコやかさぶたのような状態になります。
沐浴時にお湯でよくふやかしてから通常通りに頭を洗ってください。無理に剥がそうとする必要はありません。また、沐浴前にベビーオイルやオリーブオイルなどで脂漏性湿疹をよくふやかしてから洗うと、より落ちやすくなると思います。
よく洗った後は乾燥しやすいので、保湿を忘れないようにしましょう。
頭の湿疹が赤くなったり、ジクジクしてきたら治療が必要かもしれませんので、受診しましょう。
Q8 沐浴のときに私が焦ってしまうせいか赤ちゃんが泣いてしまうのはどうしたらいい?
沐浴時は、赤ちゃんが不安にならないよう気持ちに余裕をもって声をかけながら沐浴をしたいところですが、実際には難しいものです。一生懸命に沐浴をしているといつの間にか表情もこわばってしまうこともあります。
そんなときは歌を歌ってみてください。普段から歌っている歌なら、考えなくても自然と口から出てくるでしょうし、歌うことでリラックスできます。
また、赤ちゃんは歌が大好きなので、もしかしたら泣き止んでくれるかもしれません。
まとめ
沐浴は、誰だって最初はドキドキするし、思うようにはできません。緊張すると腰や手首に力が入って居たくなってしまうこともあるかもしれません。
でも、だんだん慣れてくると、お湯に浸かったときの赤ちゃんの表情の変化など、楽しめるようになってくると思います。
それでも、特に最初の数か月は赤ちゃんのお肌の変化が急激なので「ちゃんと洗えてないかも…?」と不安になることもあるかもしれません。心配なときは自治体の保健センターや小児科や皮膚科などに遠慮なく相談しましょう。
ラッキーインダストリーズについて
本コラムを運営するラッキーインダストリーズは1934年から続く日本の抱っこ紐メーカーです。POLBAN,pittoresk,Lucky 1934ブランドを展開し、子育てをサポートしています。このコラムを通じて、さらに多くの方々の子育てを支援できれば幸いです。
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