産後

子どもの自己肯定感を育むには?関わり方のポイントをチェック 保育士監修

  • #保育士

更新日 2023/11/07

子育てをするうえで、「子どもの自己肯定感を高めるのが大切」なんて耳にしたことがある人は多いのではないでしょうか?大人自身も「自己肯定感が低くて生きづらい」と感じたり、「子どもには自己肯定感をしっかり持って育っていってほしい」と思うこともあるでしょう。そこで今回は、「そもそも自己肯定感とはなんなのか?」「具体的にどんなことを意識しながら子どもに接するとよいのか?」などをまとめてみました。元保育士で、6才・3才を育児中のアヤも日々悩み中です。自分自身の反省も踏まえつつ、実際に意識していることをお伝えしますね。

そもそも自己肯定感とは?

そもそも『自己肯定感』とは、「自分のあり方を積極的に評価できる感情、自らの価値や存在意義を肯定できる感情などを意味する語」です(出典元:実用日本語表現辞典 )。文字通り、「自己(ありのままの自分)を肯定する感覚」と言い換えることもできるでしょう。

子どもと関わるときに大人は「褒める」に意識が向いてしまいがちですが、それだとつい「できる/できない」といった評価につながってしまいがち。自己肯定感を育むことを意識するなら、まず目の前にいるありのままの姿について「すてきだよ、大好きだよ」という思いを伝えるのが大切です。

ありのままの自分を認める・肯定する感覚を持つことは、子どもが自分の感情を受け止めて処理できることにつながります。成長していく過程でうまくいかないことにぶつかり「自分はダメだ」と思うこともあるでしょう。そんなときもマイナスの感情を自分で立て直し、「でも次はこうしてみよう」「こうすればうまくいくかもしれない」と次に向かっていける。そんな力を育んでいってほしいと思います。

ながら聞きを避け、子どもに意識を向けてみよう

では具体的に『自己肯定感を育む』にはどうしたらよいのでしょうか?家事・育児・仕事と忙しい毎日に追われ、子どもと向き合う時間を取ることすら難しいというご家庭もたくさんありますよね。我が家もつい、何か作業をしたりスマホを見たりしながら意識半分で子どもの話を聞くことが多くあります。そこで意識しているのが「ながら聞きをしない時間を作る」こと。食事の後・寝る前など、1日のうち少しだけでも集中して話を聞く時間を取るようにしています。

子どもにしっかり顔を向けて話を聞く・相槌を打ちながら話し終わるまで待つだけでも、子どもにとっては「認められた感覚」につながるはず。あなたの存在に興味を持っているよ・注目しているよ、と自然に伝えることができます。

事実や過程をそのまま言葉にすることで「注目している」のを伝えよう

では、話を聞くときは具体的にどうしたらよいのか?先ほど『目の前にいるありのままの姿について「すてきだよ、大好きだよ」という思いを伝えるのが大切』と書きましたが、なかなかハードルが高く感じる人もいるかもしれません。

愛情を言葉にするのが難しいときは、「事実をそのまま伝える」のもひとつの方法です。「あなたの姿や会話に注目しているよ」というメッセージになり、それが子どもを認める=自己肯定感を育むことにつながります。

<お絵描きをしているとき>

・「この部分をピンクにしたんだね」

・「きれいなトゲトゲだね」

<公園で走って遊んだとき>

・「腕の振り方がかっこよかったよ」

・「転んだあともまたチャレンジするのがすごいね」

「上手に描けたね」「早く走れてすごいね」といった声掛けは、結果・出来栄えの評価になってしまいがち。うまく描けないときや自分より走るのが早い子がいるときは、『自分はすごくない』という考えにつながってしまうこともあります。事実をそのまま伝えることで、ありのままの姿を認めることにつながりますよ。

出来栄え・ほかの子との違いにこだわらないで

ご飯の食べ方など、生活面ではとくに「できる/できない(できることはすごい/できないことはよくない)」「人との比較(あの子はできるけれど、うちの子はできない)」などが気になってしまいがちです。「赤ちゃんじゃないんだから」「ほかの子はちゃんと食べてるでしょう」なんて、つい言ってしまいたくなることもあります。でも、まずは「生活を楽しむ」のを大切に。注意されることが続くとその時間自体がいやになってしまい、逆効果になってしまいかねません。できていない部分を指摘する前に、まずは大人側でできることがないか見直すのも大切です。食べ方であれば、以下のような点をチェックしてみましょう。

・食べる席からテレビ・おもちゃ・絵本などが目に入って気が散っていないか

・椅子やテーブルは体に合っているか

・食器が手に合っているか

持ちやすいスプーンやフォーク、箸のサポートグッズなどを取り入れるのもありです。まずは環境をしっかり整え、子どもの姿に合わせてサポートしていけるといいですね。

絵本を通して気持ちとの付き合い方を知るのもあり

成長に伴い、「できない」「はずかしい」「イライラする」などの感情が強く出てくることもあります。でもそれはごく自然なこと。「なんでそんなこと言うの」と否定せず、「今はやりたくないんだね」と受け止めたり、話を聞いたりしていけるといいですね。

気持ちとの付き合い方がテーマの絵本も、「ガストンのきぶんをととのえるえほん」「かいじゅうとドクターと取り組む」などいろいろ出ています。ある程度年齢が高くなってきたら、一緒に読みながら考えるのもよいでしょう。我が家では、本を読みながら「親もできないことや不完全なことがある」というのも伝えることに。「いい子である」ことに囚われず、自分自身との付き合い方を覚えていってくれるといいなと思います。

監修:ラッキーインダストリーズ

ラッキーインダストリーズは創立1934年の日本で一番歴史ある抱っこひもメーカーです。長い歴史の中、多くの子育てをサポートしてきました。私たちの想いである「AMAZING LIFE WITH BABY」を元に、様々な社会貢献活動に取り組んでいます。本コラムでの情報発信を通して豊かで実り有る子育てのサポートにつながれば幸いです。

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