お外遊びが大好きな子どもたち。思いっきり体を動かして遊んでほしいけど、虫に刺されるとかゆくて痛くて大変!特に、夏は半そで半ズボンになるので、虫よけ対策をしていないと、気づいた時には虫刺されがいっぱい・・・なんていうことも。この記事では、薬剤師であるひかりが「赤ちゃんや子どもの虫よけ対策」についてお伝えします。虫に刺されないように注意しながら、公園やプールなどのお外遊びを楽しみましょう!
子どもの虫刺され
子どもが手足をかゆがっているのを見て、「今日はまだ外に出ていないから、この虫刺されは昨日の保育園での外遊び?昨日はなかったはずなのに・・・」と思ったことありませんか?大人は、虫に刺されたらすぐかゆくなるから、ちょっと不思議な気がしますよね?虫に刺されたときのかゆみの原因は、アレルギー反応。成長につれて、反応の出る速さや症状の強さが違います。
即時型反応:虫に刺されてすぐにかゆみが出て、数時間で軽快する。
遅延型反応:虫に刺されて数時間たってから、強いかゆみや腫れが出てくる。かゆい部分の赤みや腫れが消えるまで数日かかる。
- 赤ちゃん:まだ虫に刺されたことがないので、虫に刺されても無反応
- 子ども:何度か刺されると遅延型反応→何度も刺されるうちに即時型反応
成長するにつれて遅延型反応が弱まり、即時型反応のみになる
- 大人:即時型反応→年齢を重ねるとどちらの反応も現れにくくなる
子どもの虫よけ対策4つ
子どもの虫よけ対策4つを解説します。
- 薄手の長そでや長ズボン、できれば白っぽい服に
- 汗をかいたらこまめに拭く
- 赤ちゃんにはベビー蚊帳も
- 虫よけ剤を使用する
薄手の長そでや長ズボン、できれば白っぽい服に
山や草むらなど、虫に刺されそうな場所に行くときは、可能ならば長そでを羽織ったり長ズボンをはいたりしましょう。その分熱くなるので、熱中症対策も忘れずに、休憩をとりながら遊びましょう。蚊は黒い服に集まりやすい習性もあるので、できれば白っぽい服がおすすめ。
汗をかいたらこまめに拭く
蚊は、人の吐く息に含まれている二酸化炭素や、汗に含まれる乳酸を感知し、より体温の高い人の方へ引き寄せられます。そもそも赤ちゃんや子どもは、大人よりも体温が高めなので蚊に刺されやすい傾向があります。こまめに汗を拭いて、少しでも蚊に刺されないようにしてあげましょう。
赤ちゃんにはベビー蚊帳も
1日の中で寝ている時間の長い赤ちゃんには、床やベビーベッドに設置できるベビー蚊帳もおすすめです。コンパクトにしまえるタイプもあるので、検討してみましょう。
虫よけ剤を使用する
虫よけ剤も、成分や使用方法別に、たくさんの商品が販売されています。屋内用には設置型や吊り下げ型などを使用し、外出時にはスプレーやミストタイプなどを使用しましょう。
【虫よけ剤を使う時のポイント8つ】
- 手を口や目に持っていくかもしれないので、子どもの手には虫よけ剤を使用しない
- 首など顔に近い部分には、大人が一度手に取り良く伸ばした後、子どもの肌に塗る
- 露出した肌や洋服に使用し、洋服の下の肌には使用しない
- 切り傷、傷、炎症部位には使用しない
- 密閉された場所でスプレーを使用しない
- 日焼け止めを先に塗ってから、虫よけ剤を使用する
- 目に入ったら、すぐに大量の水かぬるま湯で洗い流す
- 屋内に戻ったら、虫よけ剤を塗った部分を洗剤と水でよく洗い流す
【成分別】子ども用虫よけ剤
子ども用の虫よけ剤の成分は、主に3種類あります。
- ディート
- イカリジン
- 天然成分
ディート
日本において50年以上使われてきた虫よけ剤で、効果のある虫の種類も多いのが特徴です。
ディート濃度30%の製品は、12歳未満は使用できません。
ディート濃度12%以下の製品では6か月の赤ちゃんから使えますが、年齢により使用回数の制限があります。使用方法はきちんと守って使いましょう。
【こんな時におすすめ】
山や森、川などの虫のたくさんいる場所に行く時
イカリジン
2015年に日本で承認された虫よけ成分で、ディートに比べると効果のある虫の種類は少なくなります。ただし、蚊やマダニに対しては有効なので、十分虫よけ効果が期待できます。イカリジンは、年齢や回数の制限なく使用できるのが特徴です。子どもも、汗で流れた後などに塗り直しができます。また、虫よけ剤特有の匂いもほとんどありません。
【こんな時におすすめ】
赤ちゃん・子どもの公園遊びやお散歩
長時間屋外にいるような、キャンプやハイキング
庭で家庭菜園
虫よけ剤の匂いが気になる
天然成分
「天然の植物から作られているから安心」と思うかもしれませんが、香りで虫を寄せ付けない効果のあるアロマオイル(精油)を子どもに使用する時には、注意が必要です。アメリカ疾病対策センターは米国製品の説明書に従いユーカリ油を 3 歳以下の子供には使用しないよう発表しています。子どもに使用する時は、濃度の濃いものは使用するのを避け、肌に使用する時は希釈されたものを使用するようにしましょう。
【こんな時におすすめ】
虫よけ剤が肌に直接触れるのを嫌がる(天然成分配合の虫よけシールを使用する)
【使用法別】子ども用虫よけ剤
子どもの虫よけ剤には、いくつかの使用タイプがあります。
- スプレー・ミスト
- ジェル
- シート
- シール
- リング
- 設置型・吊り下げ型
スプレー・ミスト
ムラなく塗れる点がメリットですが、スプレーして細かい霧になった虫よけ剤を吸い込まないように注意する必要があります。ミストは、スプレーより優しく噴霧されるので、肌への刺激が抑えられます。
ジェル
スプレーやミストのように、舞い散る心配がありません。優しい塗り心地で子どもにおすすめです。
シート
舞い散る心配がなく、大人が手に取って塗り広げなくても、そのままさっと塗れるので便利です。
シール
直接肌に塗るのが嫌な時には、洋服や帽子に張るシールタイプがおすすめです。ただし、シールをはがして口に入れてしまわないように注意しましょう。
リング
シリコンでできた輪ゴムに虫の嫌いな匂いをしみこませたリングを、手首や足首にはめて虫よけします。水にぬれても大丈夫でつけ外しの必要がなく便利です。ただし、効果の期待できる範囲が限られているので、他の虫よけ剤と併用して使うといいでしょう。
設置型・吊り下げ型
設置型や吊り下げ型の虫よけ剤には、電池式でどこでも使えるものもあります。ベビーカーに吊り下げるタイプの虫よけ剤も販売されているので、ベビーカーでお散歩などの時に活躍します。
まとめ
赤ちゃんや子どもの虫よけ対策をご紹介しました。虫よけ剤の使い方や使い分けに迷ったら、参考にしてみてください。思いっきりお外遊びを楽しんで、楽しい思い出をつくりましょう。西ひかり。現役薬剤師。国立大学薬学部を卒業後、病院薬剤師として15年以上勤務を続けている。病棟担当した診療科は、整形外科・神経内科・代謝内科・血液内科・消化器内科など。終末期の緩和ケアや、日本臨床栄養代謝学会認定のNST専門療法士として栄養療法にも従事。自身の体調不良から薬膳に興味を持ち、薬膳コーディネーターを取得。子供4人のママでもあり、試行錯誤しながら子育てに奮闘中。
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