産後

赤ちゃんにエアコンはNG?夏の正しい睡眠環境の整え方 乳幼児睡眠コンサルタント・ねんねママ監修

  • #乳幼児睡眠コンサルタント

更新日 2023/06/07

暑くなってくると、赤ちゃんと過ごす部屋の温度調節に迷ってしまうこともあるのではないでしょうか。エアコンは体に悪いのでは?でも暑すぎても熱中症になってしまうのでは?と大切がゆえに心配が尽きない育児。この記事では乳幼児睡眠の専門家であるねんねママが、夏の快適なねんね環境の作り方の解説とともに、赤ちゃんとエアコンの付き合い方の疑問にお答えします。

エアコンは体に悪い?

エアコンは体に悪いというイメージをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし実は、赤ちゃんのいるご家庭で「エアコンは悪」と決めてしまうと、赤ちゃんを危険にさらしたり、寝苦しくさせてしまったりすることになりかねないのです。

赤ちゃんにとって快適な室温の目安は20〜22℃。夏は服装も薄着になり、外気との差も開いてしまうためもう少し高めの25度前後が目安となります。数字で管理するのは難しいかもしれませんが、大人が過ごしやすいと感じる室温に保てていれば問題ないでしょう。昨今の日本の夏では、エアコンなど冷房器具を活用しないと室温はもっと高くなってしまう地域がほとんどではないでしょうか。汗ばむような暑さになってしまうことは避けて、積極的にエアコン等の器具を活用するようにしてください。

大人が寒いと感じるほど涼しくしすぎる必要はありません。ただし、赤ちゃん(生後4ヶ月以降)は大人よりも暑がりなので、汗をかいていないか、背中が湿っていないか確認し、汗ばんでいるようであれば少し温度を下げてあげましょう。

赤ちゃんの体温調節機能は2歳まで未熟

赤ちゃんは体温調節機能が未熟で、暑くても大人のように汗をかいてうまく体温を調節することができません。そのため、暑い環境に置かれると体温も上昇しすぎてしまうことがあります。

過度な体温上昇は乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクの1つと考えられています。暑さはそれほど赤ちゃんにとって危険なことだと知っておくことは大切です。また、体が小さいこともあいまって、熱中症にも弱いとされています。暑い日は特におしっこの量をチェックして、いつもよりも回数が少なかったり、あまりおしっこをせずにぐったりしていたりするような場合は熱中症の疑いもありますので、医療機関を受診するようにしましょう。赤ちゃんは言葉で「暑い」「脱ぎたい」「喉が渇いた」などと訴えることができないので、意識して室温や服装に配慮してあげることが大切です。

エアコン設定と服装の目安

赤ちゃんに快適な環境で眠ってもらうために大切なのは、室温と湿度、そしてそれに合わせた服装です。

同じ室温25度でも、湿度40%と湿度90%では感じ方が変わります。湿度が高いとじめじめして、汗が乾きにくくなって蒸し暑く感じがちなので注意しましょう。理想的な湿度は40〜60%程度です。温湿度計が部屋に1つあると便利です(ベビーモニターに温湿度センサーがついている機種も役立ちます)。適宜エアコンのドライ機能などを使って調整してください。

23度を超えてきて暑く感じるようであれば半袖パジャマを検討して良いでしょう。24度や25度なら「肌着(ノースリーブ/半袖)+半袖パジャマ+薄手の夏用スリーパー」が目安となります。それ以上室温が上がって暑そうなら、肌着またはスリーパーをなくして調節すると良いでしょう。

スリーパーは必ず着なければいけないものではありませんが、特に0歳の赤ちゃんにはおすすめなアイテムです。なぜなら赤ちゃんには掛け布団が使えないからです。0歳児に掛け布団は窒息のリスクがあるので使用しないようにしてください。そして、その代わりにスリーパーを使っていただくのをおすすめしています。動いても脱げないので、お布団をはいでしまうことも防ぐことができます。

エアコン使用上の注意点

風が直接当たらないようにする

エアコンの風が直接当たらないようにすることは大切です。体に直接風が当たると、体温が急激に下がって自律神経の乱れにつながる危険性もあります。また、エアコンの風は乾燥しているので、喉や鼻を乾燥させてウイルスをつきやすくしてしまったり、肌表面の水分も奪っていってしまったりします。

部屋の構造やエアコンの取り付け位置の都合上、どうしても風が当たってしまう場合、エアコンウィングなどを使用して風向きを変えることをおすすめします。

エアコンを清潔に保つ

エアコンはカビが生えやすい場所です。カビが生えた状態のエアコンを使用していると、菌が風に乗って部屋中に運ばれてしまい、くしゃみや喘息、アトピーなどの皮膚疾患の原因となることが考えられます。季節の変わり目ごとにエアコンクリーナーなどで掃除をしたり、プロの業者にお願いしたりして、エアコンを清潔に保つようにするのも上手に付き合うポイントです。

部屋が暑いと寝苦しかったり、寝返りの回数が増えたりして夜泣きにつながることも考えられますので、ぜひエアコンを上手に活用して快適な睡眠環境を整えてくださいね。

乳幼児睡眠コンサルタント。自身が夜泣きに悩んだ経験から国内外の乳幼児睡眠に関する資格を取得。0〜3歳モンテッソーリ教師資格保持。YouTube「寝かしつけ専門学校ねんねママチャンネル」やInstagramなどで発信を続け、2022年現在、SNSの総フォロワーは15万人超。運営する「寝かしつけ強化クラス」では月間200問以上の睡眠に関する質問回答を行っている。著書に『すぐ寝る、よく寝る 赤ちゃんの本』(青春出版社)がある。https://mominess.com/

 

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