「いやいや期」という言葉は、子どもが生まれる前からなんとなく耳にしていた人も多いのではないでしょうか。かわいい赤ちゃんだったのに、急にワガママになるの?いやいやばかりで話を聞いてくれなくなる?なんて不安に思うこともあるでしょう。長男を出産するまで10年近く保育士をしていたアヤですが、我が子のいやいや期にはやはり手を焼きました。今回は、そもそもいやいや期とは何なのか・どうやって対応したらよいのかなど、実例をあげて紹介していきます。
そもそもいやいや期とは?どうして来るの?
いやいや期とは、その名のとおり子どもの「いや!」が増えてくる時期のこと。『第一次反抗期』と呼ばれることもあります。1歳半頃から始まることが多く、今まで素直に聞いてくれたのに…とママ・パパを悩ませることも多いでしょう。
子どもは、1歳前後から『自我』が芽生え始めます。それまでは大人と一心同体、言うこと・することを見て世界を広げてきました。でもここからは、「自分でやりたい!」「大人の言うとおりにはならない!」と、思いや要望を主張し始めます。その結果「いや!」と言うことが増えるのが、いわゆる『いやいや期』です。
いやいや期にどう対応する?
多くの子どもが通る道…とわかってはいても、いざ目の前にすると悩んでしまうことも多いはず。いやいや期にどう対応したらよいか、具体的に紹介しますね。
どちらがいいか選んでもらう
いやいや期のベースになるのは、「言うとおりになりたくない」「自分でやりたい」という気持ち。そのため、子どもが「自分で決めた」と思えるように気持ちを受け止め、サポートしていくのがポイントです。まずやりやすいのは、「どっちがいい?」と選択肢を提示するパターン。大人が決めるのではなく、子どもに選んでもらいます。
例)
・お着替えをいやいやされたとき:「しましまズボンとリボン付きのズボン、どっちにする?」
・お散歩中に歩かなくなってしまったとき:「抱っこで行く?自分で歩く?」
自分で選んでもらうことで、「自分で決めた=言うとおりになったわけではない」と思ってもらえるかも。うまくいけば、スムーズに次の動きに移れます。とくに、外出中に動かなくなってしまうのは困りますよね。ヒップシートは抱っこの乗せおろしがしやすいので、「歩くのはいや!」「やっぱり抱っこはいやだから歩きたい!」なんてコロコロ変わる要望にも応えてあげやすいですよ。
自分で決めた!という気持ちを大切にする
「どっちがいい?」が通用するときはいいものの、大抵の場合すぐに「どっちもいや!」のターンが訪れます。そんなときはアプローチ方法を変えてみましょう。
例)
子「お風呂に入りたくない!」
親「ママは昨日みたいにお風呂で泡あそびしたいなー」
子「あわあわであそぶ!!」
子「保育園行きたくない!」
親「今日はお散歩行くって先生が言ってたんだけどどこ行くのかなぁ、〇〇公園でどんぐり拾うのかなぁ」
子「お散歩行く!」
実際は、イヤの気持ちを受け止めて落ち着いたタイミングで話す必要があります。そのため、こんなにスムーズにはいかないことがほとんど。とはいえ、ただ「〇〇したくない!!」を言い続けるより、子ども自身の気持ちの整理がしやすくなるかと思います。どちらか選んでもらうときと同じく、具体的にイメージできるような言い方を意識してみてくださいね。
納得するタイミングを待つ
ここまでは言葉でアプローチする方法を紹介してきましたが、子ども自身のタイミングを待ってあげるのも大切です。忙しい毎日ではどうしても「今言うことを聞いてほしい」となってしまいがちですが、子どもたちは小さな体で一生懸命考えて行動をしています。「いやだったんだね」「その絵本が終わるまで待ってるね」など受け止める姿勢を伝えたうえで、じっくり待つことが一番の早道になることもあるでしょう。年齢やその子のタイプに合わせて、アプローチ方法を変えたり組み合わせたり。子ども自身のタイミングを見極めながら、関わってあげられるといいですね。
いやいや期は成長の証。自我の芽生えを見守ろう
大人からすると「ワガママ」「言うことを聞かない」といった姿になりがちなこの時期ですが、発達の面からみると『いやいや期』は大切な成長の現れです。「大人の言うなりにはならないぞ!」というこの気持ちが、この先の子どもたちの心をぐんと育てていってくれます。
先が見えない…と不安になることもあるかもしれませんが、言葉が増えてくれば少しずつ落ち着くことがほとんど。要求を自分の言葉で伝えられるようになると、姿が変化してくるはずです。まずは「イヤ!」の気持ちをしっかり受け止め、「自分でできた!」の経験をたくさん積み重ねられるようにサポートしていきましょう。
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