こんにちは!助産師のユイです。これまでに新生児訪問や乳幼児健診、そして子育て支援センターなどでたくさんのパパ・ママの相談を受けてきました。このコラムでは、最新の情報を元にプレママ・プレパパの心配や疑問に答えます!
今回のテーマは「おしるし」です。
トイレに行ったら、下着に少量の血がついていた。「これっておしるし?もうすぐ産まれるの?」と、急に不安になりますよね。この記事では、おしるしの見分け方から出産までの流れ、今やるべきことまでを解説します。
■おしるし早わかり表!
まずは次の一覧でおしるしってどんな感じなのか、どう対応すべきなのかを確認しましょう。

もくじ
おしるしとは?色・量・見た目の判断ポイントと生理との違い

(1)おしるしとは出産が近づいているサイン
おしるしとは、出産が近づいたサインとして現れる少量の出血のことです。医学的には「産徴(さんちょう)」と呼ばれます。
お産が近づいて子宮口が開き始めると、赤ちゃんを包んでいる膜(卵膜・らんまく)の一部が子宮の壁から剥がれます。このときの出血がおりものと混ざって出てきたものが、おしるしです。
粘液の混じった少量の血液である点が特徴です。早い人では、陣痛が始まる72時間ほど前からみられることがあります。
ただし、おしるしは全員に現れるわけではありません。おしるしがないままお産が始まる人もいます(※詳しくは3章(4)「おしるしがないまま出産する人もいる」で解説しています。)
おしるしが見られるのは、正期産(妊娠37週0日以降)の時期が中心です。37週未満で出血があった場合は、必ず産院に連絡してください。
出典:国立成育医療研究センター「おしるし、破水、陣痛について」/MSDマニュアル家庭版「陣痛と分娩の概要」
(2)これっておしるし?色・量・見た目の判断ポイントと生理との違い

おしるしの特徴と生理の出血との違いは次の通りです。

先輩ママたちの体験では、「トイレットペーパーで拭いたときに付く程度」や、「おりものシートに付着する程度」という方が多いようです。鮮血が出ると驚いてしまうかもしれませんが、量が少なく腹痛がなければ、慌てなくて大丈夫です。
すぐに病院へ連絡すべき出血の見分け方
次のような出血は、おしるし以外の原因の可能性があります。夜間・休日を問わず、すぐに産院へ電話してください。
✅生理のピークを超える量/真っ赤でサラサラした出血
✅強い腹痛を伴う
✅37週未満の出血
生理のピーク時を超えるような量で真っ赤なサラサラの出血は、危険な出血(常位胎盤早期剥離や前置胎盤による出血など)の可能性があり、すぐに連絡する必要があります。おしるしの「粘り気のある少量の出血」とは質感が異なる点がポイントです。
また、量は少なくても37週未満の出血は早産の可能性があるため、すぐに産院に連絡します。
出典:MSDマニュアル家庭版「常位胎盤早期剥離」 /日本産科婦人科学会「前置胎盤」
おしるしから陣痛・出産まではどのくらい?

(1)おしるしがあると数時間〜数日で陣痛につながることが多い
おしるしから陣痛が始まるまでは、数時間〜数日と個人差が非常に大きいです。
先輩ママたちも「朝おしるしを確認して受診し、そのまま入院。約20時間後に出産した」「おしるしの翌日に陣痛が始まった」というケースがある一方で、おしるしから1週間以上何も起こらなかったという話もよく聞きます。
(2)初産婦と経産婦の違い
出産経験のある人(経産婦)は、分娩の進行そのものが早い傾向があります。
子宮口が全開になってから出産までの平均時間は、初産婦で約時間、経産婦で約30分です。
また、先輩ママたちの中には、2回目以降の出産では強い陣痛が始まってから2時間で生まれたという話も少なくありません。
そのため、特に経産婦の方は、おしるしが来たら移動手段や上の子の預け先などの準備や連絡などを早めに整えておくと安心です。
出典:国立成育医療研究センター「おしるし、破水、陣痛について」
(3)おしるしがあったけれど陣痛が来ないときは
陣痛は来ないけれど、少量のおしるしが数日続いたり、間隔をあけて何度か出たりすることもあります。出血量が少なく腹痛や破水もなければ、そのまま様子を見て問題ありません。
おしるしだけで陣痛が来ないまま数日過ぎても、基本的には次の健診で相談すれば大丈夫です。もちろん不安なときは健診を待たず産院に電話して構いません。
量が増えてきた・痛みを伴うようになった場合は、1章(3)「すぐに病院へ連絡すべき出血の見分け方」を確認してください。
おしるしが来たときの過ごし方と、おしるしが来ない場合

おしるしが来たら、まず何をすればよいのでしょうか。ここでは、気づいたときの行動から入院準備の確認、産院に電話するときに伝えることまで、順番に解説します。
(1)慌てずナプキンをあてて様子を見る
おしるしに気づいたら、まず生理用ナプキンなどをあてましょう。
また、出血の色・量をスマホで撮影しておくと産院に伝えるときに役立つことがあります。

入院準備と過ごし方の最終チェック
おしるしは「お産が近い」というお知らせです。おしるしがきたら、出産に向けた最終確認をしておきましょう。

(3)産院に電話するときに伝えることリスト
少量のおしるしのみで、腹痛・破水・胎動の変化などがなければ、自宅で様子を見ることが多いです。ただし、産院から指示されている場合は、産院の連絡基準を優先してください。
不安があるときや判断に迷うときは、遠慮せず電話で相談して大丈夫です。
電話前に次のことを整理しておきましょう。
- 名前・診察券番号
- 妊娠週数と出産予定日
- 初産か経産か
- おしるしの色・量・いつからか
- 腹痛・お腹の張りの有無
- 破水した感じの有無
- 胎動の様子(明らかに少ない・感じにくいなど)
おしるしの量は、「500円玉くらいの大きさ」「おりものシートの3分の1くらい」「生理の〇日目」のように、伝えるとわかりやすいです。
心配なら夜中でも電話をかけて大丈夫です。電話は代理ではなく、できるだけ妊婦さん本人がかけましょう。電話を受ける助産師などのスタッフにとっては、声や話し方の様子も重要な判断材料になります。
(4)おしるしがないまま出産する人もいる
おしるしは、全員に現れるわけではありません。
分娩は、例えば次のような進み方があります。
- おしるしがあって、その後、陣痛や破水に進むケース
- 陣痛や破水が先にあって、その後、おしるしがあるケース
- 陣痛や破水から始まって、おしるしはないままで分娩が進むケース
実はおしるしが少量すぎて気づかなかったということもありますが、気づかなくても問題はありません。
おしるし以外の出産が近いサイン

お産の始まりを知らせるサインは、おしるしだけではありません。ここでは、おしるしと並んで出産が近いことを知らせる「陣痛」と「破水」について、見分け方と対応を解説します。
(1)出産が近いサイン①:陣痛
出産が近くなったサインとして、陣痛があります。
陣痛は、前駆陣痛と本陣痛にわかれます。

痛みの間隔は、陣痛計測アプリやスマホなどの時計で測れます。
また、前駆陣痛だと思っていたら徐々に規則的になってそのまま本陣痛になった、という先輩ママの話もたくさんあり、前駆陣痛と本陣痛はきっちりと区別できないこともあります。
陣痛間隔がどの程度になったら連絡するか、産院によって決まっている場合が多いので、事前に確認しておきましょう。もちろん、心配な場合は遠慮せず電話で確認してください。
(2)出産が近いサイン②:破水
破水から分娩が始まることもあります。
破水と尿・おりものを見分けるポイントは次の通りです。

破水かなと思ったら、大きめのナプキンをあてて産院に連絡し、受診します。特に少量の破水は迷う人も多いですが、時間が経つほど感染リスクが上がるため、迷ったらまずは産院に相談しましょう。
破水の可能性がある場合、入浴やシャワーは細菌感染のリスクがあるためNGです。
まとめ
おしるしが来ても、量が少なく腹痛がなければ慌てなくて大丈夫です。ナプキンをあてて様子を見ながら、入院バッグの中身など出産の準備を最終確認しておきましょう。
ただし、生理より多い量の出血や強い腹痛を伴う出血、37週未満での出血は、夜間や休日でもすぐに産院へ連絡してください。判断に迷ったときは、健診を待たずに産院へ相談しましょう。
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