産後

【子どもは親を見ている】「ママ、ヘルメットは?」と言われてドキッとした ヘルメット開発者寄稿

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更新日 2026/06/18

なぜ子どもにはヘルメットをかぶせるのに、大人はかぶらないの?

私は株式会社谷沢製作所で、自転車ヘルメットの開発に携わっています。

そして仕事を離れれば、二人の子どもを育てる母親でもあります。

子どもを自転車に乗せるとき、ヘルメットをかぶせるのは当たり前。

保育園の送迎でも、休日のお出かけでも、「ヘルメットかぶった?」は我が家の日常の会話です。

そんな中で以前から気になっていたことがあります。

それは、

「子どもにはヘルメットをかぶせているのに、大人はかぶっていない」

という光景です。

保育園や幼稚園の送迎の時間帯に街を見渡すと、子どもはしっかりヘルメットをかぶっているのに、お父さんやお母さんはかぶっていないケースをよく見かけます。

もちろん、その気持ちもよくわかります。

暑いし、髪型も気になる。

荷物も増えるし、少し面倒。

近所への買い物や送迎だけなら大丈夫だろう。

そう感じるのは、ごく自然なことだと思います。

でも、ヘルメットの開発に携わる中で、そして二児の母として日々自転車を利用する中で、改めて感じていることがあります。

それは、子どもだけでなく、大人にとってもヘルメットは大切な存在だということです。

開発に携わる中で、改めて実感したこと

ヘルメットの開発に携わるようになって、改めて実感したのは、頭部を守ることの重要性です。

警察庁の統計によると、自転車乗用中の交通事故で亡くなった方のうち、致命傷となった部位は頭部が最も多く、半数以上を占めています。

また、自転車事故で亡くなった方や重傷を負った方について見ると、ヘルメットを着用していなかった場合は、着用していた場合と比べて致死率が約2倍高いというデータもあります。

子どもより大人のほうが頭の重さがあるぶん、転倒して頭をぶつけたときに受ける衝撃も大きくなりやすいといわれています。

もちろん、ヘルメットをかぶっていれば事故に遭わないわけではありません。

ですが、万が一の際に頭部への衝撃を軽減するための大切な備えであることは間違いありません。

子どもにヘルメットをかぶせる理由が「頭を守るため」なら、その理由は大人にも同じように当てはまるのだと思います。

実は、親の自転車は想像以上に過酷です

開発担当として子育て世代の自転車利用について考える機会は多いのですが、親が乗る自転車には特有の負荷があると感じています。

例えば、子どもを乗せた電動アシスト自転車。

車体そのものが重いうえに、子どもや荷物を載せることでさらに重量が増します。

保育園や幼稚園の送迎では、子どもを乗せ、荷物を積み、時間にも追われます。雨の日でも使わなければならないことがあり、こうした条件が重なると、つい気持ちも急いてしまいます。

実際にヒヤッとする場面は、走っている時だけではありません。

発進する瞬間。

停車する瞬間。

駐輪場で押し歩きをしている時。

そんな日常の何気ない場面でバランスを崩しそうになることもあります。

私自身も、子どもを乗せた状態で自転車を扱う大変さを日々実感しています。

子どもの安全に意識が向くのは当然ですが、親自身も決して無関係ではないのです。

わかっていても、かぶりたくない気持ちもある

とはいえ、

「だからヘルメットをかぶりましょう」

と言われても、すぐに行動できない気持ちもよくわかります。

朝はとにかく忙しい。

髪型も気になる。

荷物も多い。

少しでも身軽でいたい。

私自身も母親として、その気持ちには大いに共感します。

だからこそ私たち開発する側も、安全性だけを追求しているわけではありません。

最近のヘルメットは変わってきている

近年、自転車用ヘルメットは大きく進化しています。

以前はスポーツ向けのデザインが中心でしたが、最近では普段着になじみやすいデザインの製品も増えてきました。

軽量化が進み、通気性も向上しています。

開発現場でも、

「安全だから使う」

だけではなく、

「毎日無理なく使い続けられる」

ことが重要視されています。

どれだけ安全性が高くても、使われなければ意味がありません。

だからこそ、日常生活の中で自然に取り入れられることを意識した製品づくりが進んでいます。

子どもは親の姿を見ている

最近、子どもから

「ママ、ヘルメットは?」

と言われることがあります。

そのたびに少しドキッとします。

子どもは親の言葉だけでなく、行動もよく見ています。

私たちは子どもに、

「ヘルメットをかぶろうね」

と伝えています。

だからこそ、自分自身も同じように行動することには意味があるのだと思います。

ヘルメットは、自分のためのもの。

そして同時に、子どもに安全の大切さを伝えるためのものでもあります。

子どもに「ヘルメットかぶった?」と声をかけるその時に、自分自身にも同じ言葉をかけてみる。

そんな小さな習慣が、家族みんなの安全につながっていくのかもしれません。

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筆者プロフィール

㈱谷沢製作所 商品企画部 相本

大学卒業後、㈱谷沢製作所に入社。自社商品の企画開発に従事し、防災用や女性向け登山用ヘルメット開発に携わる。2024年に発足した自転車用ヘルメットの開発プロジェクトに参画し、Liauraの開発を担う。

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