産後

【パパが育児に協力してくれない】その原因と上手な伝え方 保育士監修

  • #保育士

更新日 2026/04/21

元保育士のひなた葵です!
プライベートでは小学5年生になる娘が1人います。

子どもが小さい頃、特に赤ちゃんから保育園や幼稚園に入園するまでの期間のワンオペはしんどいものがありますよね。
「パパが全然育児を手伝ってくれない…」と感じているママは意外と多いものです。
ワンオペが続けば、ママは心身ともに疲れ果ててしまいます。

一方でパパにも「どうやればいいか分からない」「失敗したら怒られる」といった不安があり、子育てになかなか一歩を踏み出せないといった事情もあるようです。

ここでは、ママ・パパ双方の体験談を交えながら、育児参戦のきっかけを見つけていきましょう。

なぜ育児の温度差が生まれるのか?

まずは実際にあった、とある家庭での会話を見ていきましょう。

このような会話に身に覚えはありませんか?
こうしたすれ違いは珍しくありません。

背景には――

こういったママとパパの間の温度差を理解することが、最初の一歩になります。

ママからのアプローチ:巻き込み術

解説
このケースのポイントは「小さく・具体的に頼むこと」です。

多くのママは「ちょっと手伝って」とざっくり伝えがちですが、パパ側からすると「何をどうすればいいのか」が分からず、動けないままになりやすいのです。

例えば「オムツ替えて」ではなく「オムツをこの袋から出して、このおしりふきで拭いてね」と細かく指示を出すと、パパは行動に移しやすくなります。

さらに、最初から大きな役割を任せるよりも、「ゴミ出し」「ミルクを温める」「ベビーカーを玄関に用意する」といった小さなタスクから始めるのがコツです。パパにとっても「これならできる」という安心感が芽生え、少しずつ自信をつけていけます。

もうひとつ重要なのが「感謝のフィードバック」です。
お願いしたあとに「ありがとう」「助かった」と言われることで、パパは「役に立てた」という実感を得られます。逆に「まだ下手だね」と否定的な言葉をかけると、「どうせ怒られるならやらない方がいい」という気持ちにつながってしまいます。

つまり、ママの「頼み方」と「感謝の伝え方」が、パパを育児に巻き込む最初の扉を開くのです。

NG例(やってしまいがちな頼み方)
・「なんでやってくれないの?」と責める
→ パパは防御的になり「やらない方がラク」と思ってしまう。

・お願いではなく命令口調になる
→ 「やって当然」と感じさせると、モチベーションが下がる。

・完璧を求めてダメ出しする
→ 「違う、そうじゃない」と連発されると、自信をなくして距離を置くようになる。

・頼むタスクが大きすぎる
→ いきなり「一晩全部お願い」ではハードルが高すぎて挫折しやすい。

これらのNG行動は、ママの本音としては「もっと協力してほしい」気持ちの表れですが、結果的にパパのやる気を削いでしまう原因になります。

パパからのアプローチ:一歩踏み出す勇気

解説

パパが育児に関わるうえで大事なのは、「完璧じゃなくてもいい」と考えることです。

最初から上手にできる人はいません。授乳やオムツ替え、寝かしつけなど、最初はうまくいかずに泣かれることもありますが、それは自然なこと。子どもだってパパに慣れる時間が必要です。

また、自分の得意分野を見つけて育児に参戦するのも効果的です。

運動が好きなら「外遊び担当」

お風呂好きなら「お風呂係」

車の運転が得意なら「送り迎え担当」

「これは自分に合っている」と思えるタスクから関われば、自然に習慣化できます。
さらに大切なのはママに任せきりにしない姿勢”

「やり方を教えて」と聞く、失敗しても「次はこうするね」と言うなど、前向きなスタンスを見せると、ママも安心して任せやすくなります。

NG例(やってしまいがちなパパの態度)

・「俺は仕事で疲れてるから」と線を引く
→ ママも24時間育児で疲れていることを忘れがち。

・一度の失敗で諦める
→ 「俺には向いてない」と言って投げ出すと、そのまま参戦のチャンスを失う。

・“ママのやり方”と比べて卑屈になる
→ 「どうせ俺がやると下手だから」と言って逃げると、ママの負担は減らない。

・主体性を持たず“言われたらやる”スタンス
→ 受け身のままだと「頼まなきゃ動かない人」と見られ、ママの不満が募る。

パパが「下手でもいい」「できることからやる」という姿勢を持てば、育児はぐっとラクになり、ママの信頼も深まります。

夫婦で育児を「プロジェクト化」する

プロジェクトという言葉を使うとどこか機械的な響きを感じさせますが、育児は2人共通のミッションと考えると協力意識も生まれやすくなります。

そのアイディアを3つご紹介します。

①家事・育児分担表を作り「見える化」する

毎日の育児や家事は、細かいタスクの積み重ねです。口頭だけで「やってよ」と伝えると、どうしても忘れられたり「聞いてない」とすれ違ったりしやすいもの。そこでおすすめなのが、分担表を作って“見える化”することです。

紙に書き出したり、スマホの共有アプリを使ったりすると、「誰がどの仕事を担当しているのか」が一目で分かります。ママにとっては「また説明しなきゃ」というストレスが減り、パパにとっても「自分の役割が明確だから動きやすい」という安心感につながります。可視化することで「やる・やらない」の押し問答が減り、自然と協力体制ができていきます。

②「週末はパパが外遊び」「平日は寝かしつけ交代」など具体的なルールを設定する

分担表をさらに効果的にするには、ざっくりした役割分けではなく「曜日・時間・シーン」を具体的に決めることが大切です。

例えば――

週末はパパが外遊び担当:思い切り遊べる時間をパパが受け持つと、子どもとの絆も深まりやすい。
平日は寝かしつけを交代制に:どちらか一方が毎日やるより負担が分散され、ママも休める。
食器洗いはパパ、洗濯物たたみはママ:細かい分担で「やり忘れ」を防ぐ。

このようにルールを細かく設定することで、「今日はどっちがやる?」という小さな言い争いを避けられます。役割が明確になれば、「やってくれなかった」という不満も減り、夫婦で安心して協力し合える仕組みができあがります。

③定期的に見直すことも忘れずに

子どもの成長や家族の生活リズムによって、適切な分担は少しずつ変わっていきます。
例えば、「夜泣きの時期」「保育園入園後」「ママの仕事復帰」など、節目ごとに話し合って分担をアップデートするのがおすすめです。
定期的に見直すことで、「いつの間にかママばかり負担していた」という事態を防ぎ、長くバランスの良い協力体制を続けられます。

それでも協力が難しいときは

どんなに工夫しても、思うようにパパの協力が得られない時期はあります。そんなときは「私が全部背負わなきゃ」と抱え込むのではなく、外の力を借りることも大切な選択肢です。

ベビーシッターや一時保育を利用する

近年はオンライン予約できるベビーシッターや自治体・保育園が行う一時保育など、外部サービスが身近になっています。数時間でも預けられると、ママは安心して眠ったり好きなことをしたりでき、心身のリセットにつながります。
また、プロの育児スキルを間近で見ることで「こんなふうにすればいいんだ」とパパが学ぶ機会にもなります。

祖父母やファミサポに頼る

身近な家族や地域のファミリーサポートも心強い存在です。親世代の手を借りることで、ママが休めるのはもちろん、子どもにとっても多世代と関わる良い経験になります。数時間のリフレッシュでも、心の余裕がぐっと広がります。


外部の手を借りることは“甘え”でも“逃げ”でもありません。むしろママが笑顔でいられるための大切な工夫です。

そしてママが安心している姿を見れば、パパも「自分もできる」と思えるきっかけになることもあります。

どうか「頼っていいんだ」と心に留めて、無理をしないでくださいね。

まとめ

「パパが協力してくれない」と感じたとき、ママの心は疲れや孤独で押しつぶされそうになるものです。冒頭で触れた“ソファでスマホをいじるパパ”や“手を出しても怒られて引いてしまうパパ”の姿は、多くの家庭で起きているすれ違いの一場面にすぎません。

でもその裏側には、パパの「やり方が分からない」「失敗が怖い」という戸惑いも隠れています。だからこそ、小さく・具体的に頼む工夫や感謝のフィードバック、そして得意分野を活かす参戦方法が大切になってきます。さらに「分担表」や「ルール化」で“見える化”することで、夫婦の温度差は少しずつ埋まっていきます。

育児はママひとりの戦いではありません。夫婦で、そして社会の力を借りながら進めていいのです。冒頭で抱いたモヤモヤも、視点を変えて小さな一歩を積み重ねることで、きっと安心へとつながります。どうか「ひとりで頑張りすぎなくてもいい」と心に留め、少しずつラクにできる工夫を取り入れてくださいね。

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