こんにちは!小児スリープコンサルタントのねんねママです。これまでに2,000組以上のご家庭のお子さんの睡眠について(夜泣き・寝かしつけなど)のご相談を受けてきました。
今回のコラムでは、「パパでは寝てくれない」「ママしか寝かしつけができず困る」というお悩みの声にお答えしていきます!
寝かしつけのご相談をお受けしていると、こうしたお悩みの声を少なからずいただきます。ママにとっては責任を全て背負っているようで、負担が高く感じてしまうと思いますし、パパにとっては戦力外通告を受けたような気持ちになってしまいかねないお悩みですよね。
でも実は、赤ちゃんも「パパが嫌」なわけではありません。赤ちゃんは“いつも通り”が好きなので、いつもママが寝かしつけしてくれているのであれば、「ママの方がいい」というだけなのです。
順を追って取り組むことでパパでも寝かしつけができるようになります。この記事ではパパが寝かしつけをマスターするためのポイントを3stepでお伝えしていきます。
STEP1:日中に信頼関係を強くする
普段、パパが赤ちゃんと接する時間は確保できていますか?毎日顔を合わせていたり、1対1でンをとる時間が確保できているなら、赤ちゃんも「パパはお世話をしてくれる人」と認識している可能性が高いですよね。
一方で普段はお仕事などでなかなか時間が取れず、あまり顔を合わせる時間もなく、ママの補助として入っている程度となると赤ちゃんにとっても「身を任せて安心な人」という認識になっていない可能性があります。
もし日頃なかなか時間が確保できていないようなら、寝かしつけの前にまずは“起きている時”に一緒に遊ぶ時間を作るところから始めてみてください。関係値を深めてから、寝かしつけに挑戦するのがおすすめです。
STEP2:寝かしつけは夜から挑戦する
赤ちゃんの寝かしつけに挑戦する場合、昼寝ではなく夜の就寝時から始めていただくのがおすすめです。
夜は身体のリズムとしても、疲れのたまり具合としても寝るモードに入りやすくなっているので、昼寝よりも眠りやすい状態です。また、昼間にうまく寝かせられずに1時間2時間…と経過してしまうと、その後の予定や家事の段取りなどを考えて焦ってしまいますよね。でも夜なら泣いて寝てくれなかったとしても、たくさん時間があるので焦る必要はありません。
そのため、まず練習をするなら夜、早く帰宅できる日や休日の夜にチャレンジしてみるのが良いでしょう。
<夜の寝かしつけの手順>
- 「今日はパパが寝かしつけだよ」と予告する
- ママと同じルーティーンをする
- ママと同じ手段で寝かせてみる→うまくいかなければパパ流に工夫を
- ぐっすり眠りにつくまでは部屋で待機→退室
この時、注意ポイントはママがパパにやってほしくないと思うことは先に伝えておくことです。
例)
- ミルクで寝かせるのをやめる練習をしているため、寝ないからといってミルクを足すのをやめてほしい
- 電気がついているリビングに出てくるのは、覚醒につながるのでやめてほしい
ママと同じようにやってもうまくいかない場合はパパも試行錯誤して寝かしつけようとしてくれると思います。その時に「それはしないで欲しかった!」と後出しで喧嘩になってしまわないよう、先に伝えておくことが大切です。任せられたパパは、その条件の中で「どうやったら寝てくれるかな?」と工夫をしてみてください。
STEP3:泣かれても“覚悟と粘り強さ”でやり切る
どんなにパパが頑張っても「ママがいい〜!」と泣き叫ばれることも多くあります。でも、冒頭にも記載した通り“パパが嫌”なのではないので、ぜひ心折れずに取り組んでいただきたいと思います。
パパが寝かしつけを成功させる鍵はズバリ、「やると決めたらやり抜くこと」です。当たり前のようですが、実は比較的多くのご家庭でこれができていないケースがあるのです。
<よくある失敗パターン>
パパが寝かしつけようと意気込んで寝室に入室
↓
泣き声が響き渡る
↓
ママが耐えられなくなって入室 / パパがギブアップしてママに助けを求める
ママが助けに入ってきてしまうとパパは「やっぱり俺じゃ無理なんだ~ママがいいんだ~」と自信を失ってしまいかねません。さらに赤ちゃんも「やっぱりママじゃなくっちゃ眠れない」「頑張って泣いていればママが寝かせにきてくれる」と覚えてしまいかねないのです。
それを防ぐためにはパパが最後まで寝かしつけを完遂して、 “パパでも寝られた経験”を得ることが大切です。それには「覚悟」と「粘り強さ 」が必要です。
私もまだ睡眠について何も知らなかったとき、夫が寝かしつけにトライしようとして大声で泣かれて いるのを見て「もうかわいそう!貸して!」と娘を奪っていました。様子を見に行ったら「いまちょっとずつ収まってきたところなのに!俺は3時間かかっても一人でやるから入ってこないで!」と怒られたこともありました。
私のようについつい心配で見に行ってしまいそうですが、パパを信じて「今日は任せるね!しんどいかもしれないけれど頑張ってね!ありがとう!」と背中を押す言葉をかけて送り出せると良いと思います。
それでも心配な場合は外出してしまうのも一手です。赤ちゃんにとってもママがいると「なんでママがそこにいるのに寝かしつけてくれないの?」という疑問につながりかねません。「ママは今日はいないから、パパに身を任せるしかない!」と思ってもらいやすくもなります。
・やりがちNG行為
スムーズに寝るのを妨げてしまい、ママからも「それはしないで欲しかった!」とトラブルにつながりがちでもあるNG行為をご紹介しておきます。
<4つのNG>
① スマホは絶対に操作しない
② 声を荒げない
③ 必要以上に話しかけない
④(背中スイッチが発動する場合)すぐに置かない/出ていかない
① スマホは絶対に操作しない
まずとても大切なこととして、スマホや携帯は操作しないようにしてください。暗い中で明かりを目にすると、赤ちゃんは覚醒してしまいやすくなります。
真っ暗な中で赤ちゃんと二人きりだとこちらも寝てしまいそうですが、少なくとも赤ちゃんの視界に入る場所でスマホの画面を点灯させることは避けていただくことをおすすめします。
② 声を荒げない
声を荒げることは赤ちゃんの気持ちを不安にさせ、眠りにつきづらくさせてしまうため、なかなか難しいですが大声で泣かれて イライラしてもこれこそが近道とぐっとこらえたいところ。
③ 必要以上に話しかけない
普段から寝床に入った状態で眠れる子の場合は、同じようにやってみてください。話しかけられたり、触ってきたりしても“黙って見守る”が基本です。
もしなにか声をかけることがあっても楽しくさせすぎてしまわないよう、お話するときは落ち着いた低いトーンにしてみてください。
④(背中スイッチが発動する場合)すぐに置かない/出ていかない
背中スイッチ(寝床に置こうとすると目覚めてしまう現象)が発動してしまって繰り返し泣いて起きてしまう場合は、慣れるまでは焦らず、ぐっすり眠ってから置くようにしましょう。
中には“背中が床についた”ことではなく、“お腹が親と離れてしまう”ことが原因で起きてしまう子もいるので、最後の最後まで赤ちゃんのお腹と親の胸をピッタリくっつけて、なるべく環境変化を感じさせないことも大事です。
眠りに入ってもすぐには置いたり出て行ったりせず、10~15分は同じ環境にしてあげることが望ましいです。
赤ちゃんに泣かれてしまうと「俺じゃダメなのか〜」と心が折れてしまうこともあるかもしれませんが、そんなことはありません。練習すれば必ずできるようになるので、ぜひステップを踏んで練習をしてみてくださいね。
監修:ねんねママ
乳幼児育児アドバイザー。小児スリープコンサルタント。0-3歳モンテッソーリ教師。
YouTube「ねんねママのもっとラクする子育て情報局」やInstagramなどで乳幼児の育児に関する発信を続け、2025年現在、SNSの総フォロワーは約20万人。
TVやラジオなどメディア出演、新聞の育児コラムや育児雑誌にも掲載実績あり。
著書『すぐ寝る、よく寝る 赤ちゃんの本』『〇✕ですぐわかる!ねんねのお悩み消えちゃう本』(ともに青春出版社)
ラッキーインダストリーズについて
本コラムを運営するラッキーインダストリーズは1934年から続く日本の抱っこ紐メーカーです。POLBAN,pittoresk,Lucky 1934ブランドを展開し、子育てをサポートしています。このコラムを通じて、さらに多くの方々の子育てを支援できれば幸いです。
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